ぴゅぃーん、とときおり風の音。
事務所窓から京葉道路を見下ろす。
開けるとひっきりなしに車の騒音。
しなるような風のうなりは木枯らしそのものだ。
自宅の近所、花くめのウィンドウにきょうもグレーの猫が寝ている。
ラッピング用の銀色の紙の上に丸くなって置物のよう。
店先に吾亦紅。五百円也。
地味だが庭のほととぎすと取り合わせて壷に挿す。
雄猫のうにがナンですか、といったふうに寄って来て見ている。
この風情が分かるの!?
・・渋い。
きょうの短歌
吾木香 すすきかるかや秋くさの さびしききわみ 君におくらむ 若山牧水